自転車に乗る時はヘルメットを被る義務があるのでしょうか?
安全面を考えると被った方が良いのはわかるものの…という方も多いのでは。
法律的にどうなのか、被らないと違反になるのかどうか、道路交通法の観点から考えてみたいと思いますよ。
大人の着用者は少ないものの、中学生や小学生、幼児となるにつれ着用率が上がるといった感覚もあります。
もしや年齢によって違うなんてことがあるのでしょうか?
今回は自転車のヘルメットのルールに関して見ていきたいと思いますよ。
自転車のヘルメットは大人も義務?
大人のヘルメット着用に関してですが、これといった法律はありません。
つまり法律面だけをみれば、着用の義務はないということになりますよ。
義務がないのでもちろん違反ではなく、罰則なども設けられていません。
ただし一部の地域では条例として、大人もヘルメットの着用を励行事項としているところもあります。
代表的なのは愛媛県ですね。
道路交通法第63条の11では、「13才未満の児童または幼児の保護責任者は、児童等を自転車に乗車させるときは、乗車用ヘルメットをかぶらせるよう努めなければならない」と規定されていますが、条例ではそれに加えて、「全ての自転車利用者が乗車用ヘルメットを着用する」ことを励行事項としています。
出典:愛媛県庁公式ホームページ
「全ての自転車利用者が」と書かれていますので、大人も対象ということになりますよ。
あくまでも扱いは励行事項となっており、義務というわけではありません。
罰則なども特に設けられていませんよ。
なのですが、愛媛県ではなんと着用率67%とのこと!
しかし大阪府の堺市や東京都など、同様の条例がある地域では着用率があまり上昇していないようですね。
ヘルメットが義務なのは何歳まで?年齢を確認!
ヘルメットの着用義務ですが、13歳未満までが努力義務となっています。
先ほども少し出てきましたが、道路交通法の第63条の11ですね。
第六十三条の十一 児童又は幼児を保護する責任のある者は、児童又は幼児を自転車に乗車させるときは、当該児童又は幼児に乗車用ヘルメットをかぶらせるよう努めなければならない。
出典:e-Gov
こちらには年齢が書かれていませんが、道路交通法では児童を6歳以上13歳未満、幼児を6歳未満と定めています。
第十四条 3 児童(六歳以上十三歳未満の者をいう。以下同じ。)若しくは幼児(六歳未満の者をいう。以下同じ。)を保護する責任のある者は、交通のひんぱんな道路又は踏切若しくはその附近の道路において、児童若しくは幼児に遊戯をさせ、又は自ら若しくはこれに代わる監護者が付き添わないで幼児を歩行させてはならない。
出典:e-Gov
ヘルメットとは全く関係の無い話のところですが、このように年齢の定義が定められています。
「以下同じ」と書かれていますが、その定義がヘルメットのところでも適用されているということになりますよ。
こちらの法律に関しては努力義務となっており、義務ではあるものの罰則は設けられていません。
つまり違反ではあるものの、注意を受けるだけ…とも言えますね。
とこのように書いてきましたが、勘違いして頂きたくないのは「罰則が無いから被らなくて良い」という主張ではありません。
あくまでもヘルメットの着用に関して、道路交通法に照らして事実を紹介しているだけです。
私自身は児童・幼児の他、スポーツサイクルにはヘルメット着用を推奨する考えです。
ヘルメットは安全面で有効なのか?
ヘルメットが有効なのかどうかですが、これは色々と賛否両論となっています。
ヘルメットを被ることで損傷が大きくなるという、頭蓋骨内で脳が回転するように力がかかるパターンもあるようです。
この辺りは今後研究が進んで、着用の有無でのダメージの違いなどが明確になると良いですね。
ヘルメットの着用に関しては議論が熱くなりがちですが、不要派の意見はだいたいが安全面以外の問題となっています。
例えば、義務化すると自転車に乗らなくなる人が増える…とか。
(これは実際にオーストラリアで、義務化により自転車人口が1/3になった事例があるようです)
賛否両論あるとは思いますが、安全面にフォーカスすればヘルメットを被っていた方が安全、ではないでしょうか?
自転車レースの世界でも近年までは義務ではありませんでしたが、今は義務化されていますしね。
少なくとも速度の出るスポーツサイクルと、高さのあるところから落ちることになる幼児は着用した方が良いかと思いますよ。
まとめ
ということで今回の記事のまとめです。
大人のヘルメット着用義務は無い
一部地域では大人も励行事項
子供は13歳未満が努力義務
安全面を考えれば着用した方が良い
大人はとりあえず自己責任で、必要かどうかを判断して下さい。
子供(13歳未満)は法律で義務付けられているという形になりますよ。
愛媛県の成功をしっかりと研究して、普及する環境となってほしいと思います。
そのためにも、安全性についても研究が進み一般にもわかりやすく示してほしいものです。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
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